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1月の4日から7日まで、箱根と伊豆を旅行してきました。今回のテーマは歴史ある建物を持つ宿に泊まる旅。まず最初に伺ったのが箱根宮ノ下の富士屋ホテル。ここは明治11年創業で重厚な建築と日本庭園が美しいクラシックホテル。部屋に案内されるまでに、ベルボーイさんがいろいろと説明をしてくれてなかなか楽しい。新館の建物ですよと案内してくれた部屋も昭和38年築なのだとか。
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ティーラウンジでちょっとお茶。カリカリになったシナモントーストは適度な甘みとシナモンの香りがして美味しい。珈琲をいただいたあと少し日本庭園を散策。宮ノ下のカーブから見える姿からは想像できないほど広い庭園で温泉を利用したと思われる温室もある。ホテルには資料室があって、創業時は外国人向けに作られたホテルで、かつてはチャップリンやヘレン・ケラー、アインシュタイン、ジョン・レノンの家族らが泊まった時の写真が飾られていた。その他にも三島由紀夫夫妻の写真などや当時のメニューやレシピなども展示されていてなかなか面白い。
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散歩で少しからだが冷えたので、宿泊客が利用可能な太閤湯というお風呂に。部屋のよりも(嬉しいのは、部屋でも温泉がいつでも楽しめること)少し大きな湯船でノンビリと身体を伸ばして温泉。源泉が熱いので加水しているけれど掛け流しとのこと。こういうスタイルのホテルなのでちょっと意外な感じ。無色透明で匂いもなく湯あたりの柔らかいお湯。近くの「共同湯の太閤湯」が定休日だったので、これはちょっと嬉しい。水着を持ってこなかったのは失敗、ココには温泉プールがあったのに(笑)…
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朝食はザ・フジヤで。中はとても広くなかなか豪華な感じ。お正月ということもあって凧や門松がかざってあってお正月な雰囲気もある。ふと近くの柱を見ると顔の形をした不思議な意匠があって面白い。朝食は「アメリカン・ブレックファースト」「ケーキブレックファースト」から選ぶことができて、それぞれにさらにジュースやオムレツなどのメニューを選ぶことができるようになっている。
最初に出てきたグレープフルーツジュース、少しトロリとしていて滑らかな飲み口でちょっと面白い。クロワッサンもパイのようにさくさくで美味しい。それにしても雪が深々と降っているのが見えてちょっぴり不安。
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外に出ると既にかなりの雪。ホテルの玄関口ではバッテリがあがってしまっているようでエンジンのかからないベンツが立ち往生、あらら大変そう…。今日はお昼に京都瓢亭が箱根に出している瓔洛で鯛めしのお昼が決まっていたので、「芦ノ湖でも見てから」と宮ノ下から少し上っていくと大変な雪で危険な感じ。で、強羅でUターン。ところが、宮ノ下に戻ってきたあたりから大渋滞。大平台のあたりでもう全く動かなくなってしまった。急な雪のせいで坂道を慎重に下る必要があるのと、ところどころでチェーンをつけるために止まった車や道の真ん中で動けなくなってしまった車などがいたため、宮ノ下から瓔洛のある塔ノ沢の温泉街までなんと3時間…一昨日の箱根駅伝の選手達はここを30分もかからずに降りていっているのに…
西伊豆に出るために本当は箱根越えをしたかったのだけれど、箱根を越える有料道路は全て通行止め。国道一号も大変なことになっていたのを目撃していたので、小田原から伊東を経由して修善寺を通って出て行くことを考える。けれどこれまた大渋滞。さらに伊豆の山中も通行止めやチェーン規制とあって(レンタルでチェーンがなかったのです…)修善寺経由の道も断念。結局下田まで出て回り込む羽目に。この道も途中雪が積もっている場所があったせいか大渋滞。結局、3〜4時間ほどを予定していたドライブは9時間に(泣)…
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大変なドライブだったので、これほどお茶で「ほっ」としたのも久々(苦笑)、かわいらしい鯛の形をしたお茶請けの甘さもほっとする。瓔珞の名物は鯛めしと鯛茶漬け。鯛茶漬けは残念ながら予約をしたときには既に売り切れ。今日話しに聞いたところによると、大変な人気だそうで、もう相当先まで予約でうまっているのだとか。一品一品の量が少なめでたくさんのお料理が楽しめる鯛めしの定食は女性が好きそうな感じ。ほぐした身が鯛めしはとても上品なお味。嬉しいのは、とろりと濃厚な味が口の中に広がる名物の瓢亭の半熟卵もついていること。やっぱり美味しい。
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大沢温泉ホテルは、武田勝頼の重臣だった依田氏が織田との戦いに敗れてこの地に逃れてきて永住した建物をいかした風情あふれるお宿。敷地内には、母屋、はなれ、土蔵、山荘、絹屋、竹取と呼ばれる六棟があって、300年近い歴史を刻んできたというなまこ壁の蔵や古くから使われる民具などが目をひく。宿は渓流沿いにあって、春にはこの渓流沿いに何キロにも渡って桜が咲くのだそう。写真を見せていただいたら本当に美しく、これはぜひ春にもう一度訪れてみたい。
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夕食は一品一品なかなか手が込んでいる感じ。金目鯛のスモークやえびいも、刺身やなまこ、ホタテのグラタン、軍鶏鍋のどれもがとても美味しい。小さな桶に鯛や山菜などで彩を添えた名物という桶寿司もおいしい。食前酒として出されたワインがサイダーのような香りがしてちょっと不思議だった。お食事は部屋にしつらえてある囲炉裏でいただくことが出来るのもちょっと嬉しい。
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玄関には大きな臼がおいてあって、夜の八時から餅つきをするという。杵でもち米をこねたあとで太鼓の音にあわせて餅つき、随分と久しぶりに餅つきを見た気がする。宿泊客も参加させてもらうことができるというので参加させてもらった、何だかすごく懐かしい気がした。その後はつき立てのお餅をいただきながら、依田氏や大沢の歴史を紹介してくれる宿の人の話に耳を傾ける。
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建物の屋上に作られた露天風呂「満天の星」は、山の合間から朝日が見えるという開放的な露天風呂。身を切るような寒さの中で朝日を待ってみたけどこの日も雪…とはいえ、南伊豆では何年ぶりという雪化粧をした山を見ながらの露天も気持ちがいい。檜の香りがする内風呂もなかなか立派、湯量も豊富で贅沢にかけ流しされた温泉は無色透明で無味無臭の単純石膏泉。肌触りは柔らかく湯から上がるとさっぱりして、そのまましばらくすると肌がつるつるしてくるいわゆる美人の湯。
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朝は味噌蔵を利用したという喫茶店で珈琲をいただく。入り口のステンドグラスが重厚で派手すぎず、いい色を出している。話し好きそうなマスターが豆を挽いて珈琲を入れてくれる。ゆったりとした時間が流れてホッとする。
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松崎は、なまこ壁が目をひく風情ある街並みが残る町。なまこ壁は、防火や防湿・防虫のために壁瓦の継ぎ目を漆喰で押さえたもののことを言うのだそうで、その盛り上がった見た目がナマコに確かに似ている。明治商家 中瀬邸は明治初期の呉服問屋の様子が再現されている。こちらの壁も白と黒のコントラストが美しい素晴らしいなまこ壁。
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浄感寺・長八記念館には漆喰を使った鏝(こて)絵を得意とした入江長八という人が残した作品を見ることができる場所でなかなか面白かった。撮影禁止が残念なのだけれど、サンゴの粉を使った赤、緑青の緑、群青の青が鮮やかな天女の絵は、漆喰の盛り上がりが最大で6センチもあって(実際、壁の傍から見るとかなり浮き上がって見える)、日が当たると影ができて立体感がより際立つのだそう。それから、フレスコ画の「八方にらみの龍」もスゴイ。見る場所によって表情の変わり、特に目玉の変化は目を見張る。東側から見ると西からの光を受けて金色に輝くのだけれど、そこから西側に歩きながら見ていると、目玉の中に黒目が見えてきて、さらに進むと今度は目の周りが青くなってやつれた感じが出てくる。この目の変化と一緒に全体的な表情も合わせて変化するので、優しい表情から怖い表情、年老いてやつれた様子などが見て取れて面白い。ちなみに写真は境内にある見事な透かし彫り。
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小さな船で天窓洞や三四郎島をめぐる洞窟めぐりは20分程度。それでも、洞窟の上にぽっかりあいた穴から降り注ぎ全体が青く輝く天窓洞がとても綺麗。それにしても、普通に外から見ると黒々と寒々しく見える海が、こうやって限定的に光が入り込むと美しい青い色に輝くのはなかなか不思議な感じがする。寒さにぶるぶる震えながらではあったけれど、こういうお決まりの観光コースというもなかなか楽しい。
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お腹がすいたので場所を選んではいられないと船乗り場のすぐそばで入った食堂、鯵のぶっかけ飯をたのんだ。特製のたれと温泉たまごをかけて混ぜて食べた後で、魚のあらでとっただし汁でお茶漬けとして食べる。茗荷とねぎのしゃりしゃりした食感、新鮮でぷりぷりの鯵、とろりとした温泉たまご…こりゃ美味しくないわけがない。
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またまた雪が降るというので、今日は早めに 湯ヶ島温泉の宿 落合楼 村上へ。この宿は有形文化財にも指定される建物で、玄関を入ると土間の奥に梅の花びらを模した飾りが印象的。部屋にいたるまでの廊下の窓やそこから見える庭も風情のある佇まいでとても落ち着く。部屋に入ると、まず見事な床の間と付け書院に目を奪われる。特に、付け書院の障子や窓につけられた模様は素晴らしいの一言。
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仲居さんが貸切の露天風呂を3時過ぎから予約してくれた。家族で使うにはとても大きく開放的。川のせせらぎの音が聞こえてくるのと同時に雪が深々と降っているのが見えて、とても贅沢な気分になる。お湯は無色透明で無味無臭、大沢温泉と同じく湯あたりは優しい。伊豆のお湯は特色のある湯は少ないが、このような肌に優しいお湯が多いように思う。落合楼にはこの他に天狗の湯、ひさご湯という露天風呂と楕円形の湯船が印象的な内湯などがある。
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「平成十八年 迎春 犬の壽 初春の祝膳」ということでお品書きが用意された夕食は一品一品手が込んでいて、本当にどれも美味。特に焼き物として出された伊勢海老鬼殻焼、焼新竹の子、金柑蜜煮は絶品。石鍋をあけた瞬間に焼いた石の上におかれた笹と伊勢海老の殻が少しこげる香りと香ばしい竹の子の香りがあいまって堪らない。甘辛い味噌を少しぬって焼いたと思われる伊勢海老の味も竹の子の甘みとちょっとしたエグミと良くあう。金柑蜜煮を口に含むと強い甘みと共に柑橘系のさわやかな香りが広がる一品。最後に出されたもち米と黒米を使ったおこわも美味しく、もうおなか一杯なはずなのにペロリ。デザートに出されたリンゴのワイン煮も美味しかったー。
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翌朝ふと庭を見ると雪がうっすらと積もっていて大変に風情が感じられる。暖かい部屋からこのような眺めを見られるというのはなかなか贅沢。寒さで凍り付いているように見えるガラスには、よく見ると大変に凝った模様が施されたガラスであることに気づく。これらはもはや交換不可能なものなのだそう。
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朝食をいただいた後に落合楼の館内案内があると聞いていたので参加してみる。登録文化財となっている場所の説明などをしてくれる。どうやら建物の大部分が国の登録有形文化財に指定されていて、泊まっていた部屋も指定を受けていたようだ。部屋に入ったときに気になった付け書院の障子、これは部屋毎に違うものがしつらえてあるようで、左から自分たちが泊まった楓1の間のもの、その上の階の部屋の松1の間の独特な組子細工が施されたものなどは特に印象的で、職人さんたちのこだわりを感じる。
同様に欄間にも特徴のある場所があって、もともとの落合楼のオーナーが使用していた部屋に使われていたものがこれ、なんと蜘蛛。さすがに蜘蛛の欄間をお客様の部屋に使うのはというのでココにあるというお話を現オーナーの方は説明されていたけれど、宿泊客の中に「お客さんを捕まえる蜘蛛じゃないの?」という突っ込みをした人がいて、オーナーの部屋にあることを考えてもなるほど一理あると思った。
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館内のあちこちに使われる明かりも、それぞれに細かな模様が施されていたり形も違っていて柔らかな光に何か表情を加えているようでもあってとても印象的である。落合楼 村上 というお宿はこういう細かなところを見てまわるだけでも楽しくなってしまう。
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左側の写真はとても広い宴会場で、天井に配置された明かりに目を奪われる。こんな素敵な場所では、大騒ぎも出来ない感じ(笑)。右側の写真は赤い瓦と吹きつけの壁が印象的な洋館。瓦は良く見るととても薄いことに気づく、これ鉄瓦なのだそう。見所もあり快適な滞在もできるとてもよいお宿。
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伊豆の修善寺は実は初めて。1200年前に湧いたという独鈷の湯は今では入れなくなっているみたいだけれど、みな手を入れて温まっている。お寺に向かってお清めの水のところに向かうと龍の口から注がれる場所から湯気が、どうも温泉が使われているみたいで寒いこんな日にはとてもありがたい。
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身体が冷え切っていたので、昔ながらの外湯めぐりをしましょうということでオープンしたという筥湯(はこゆ)に入ってみることに。広々とした木の湯船でとても気持ちいい。循環式で塩素の匂いがあるのがちょっと残念ではあるけれど、身体はよく温まり冷え切った手足がじんじんするのが気持ちいい。
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風呂上りに「元祖禅寺そば な々番」で禅寺そばというのをいただいた。食べ方が書いてありますという紙を見ると、このそばの由来についてちょっと紹介されている。なんでも、修善寺で厳しい修行を行う僧侶たちが断食の後などに山菜や山芋を採ってきて蕎麦を打って食べたことにちなんで、ココで蕎麦を食べると修行僧と同じ功徳が得られるということなのだ。まったく都合がいいけど、そうあれば嬉しい(笑)。
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帰り道、国道一号線のすぐ脇に柿田川の湧水があるというので寄ってみることにした。場所について驚くのは、ここが車の往来も激しい街の真ん中であること。柿田川の湧水の映像は何度かテレビなどでも見ていて綺麗なところだと思っていたので、これにはちょっと驚く。青々と透き通った水がこんこんと湧き上がる様は見ていると吸い込まれるような感じがする。神社の脇にそんな湧き水を飲むことが出来る場所がある。口に含むと冷たくてくせが無くとても美味しい。